コンサートで生演奏を聴こう

福岡市あいれふホール 福岡室内楽協会 音楽の花束

今日ではCDだけでなく、インターネットの通信を利用して音楽を楽しむ方も増えています。

いつでもどこでも手軽に音楽を聴ける時代になりましたが、クラシックギター演奏のように音の繊細さが如実に現れる楽器の生演奏を体験したい場合は、コンサートに足を運ぶのが一番です。

全身で感じることができる魅力

CDやインターネットで音楽を聴く場合、音量を調整して楽しみますが、コンサート会場では楽器が奏でるそのままの音量で楽しめます。

同じコンサートでもマイクやアンプによって音を増強する楽器の演奏と違って「生の音」を楽しみますから、ホールなどの会場の個性(壁や床の材質も音色を決定付ける要素の一つです)と、ギター1本1本が持つ音色の個性がダイレクトに聴いている人に届きます。

コンサート会場に響く楽器の音色という聴覚情報だけではなく、演奏者の表情や指さばき、衣装といった視覚情報、コンサートの前後に食事やお茶をすれば味覚や嗅覚まで余韻として楽しむことができます。

これこそが「臨場感」というもので、日常生活ではなかなか体感することはできません。
五感をフルに刺激して音楽を楽しめることはコンサートの最大の魅力です。

美しいメロディーラインと豊かなハーモニーが時として響き合い、または分離してくっきりと浮かび上がる。

「クラシックギターは小さなオーケストラだ」ということをを生演奏で体験された方の中には、二度、三度とコンサートへ足を運ぶ方も少なくありません。

臨機応変なアレンジ

CDやインターネットで配信されている音楽は、商品として完璧に仕上げたものです。生演奏で進行するコンサート(特にジャズなどアドリブが許されている場合)では、状況などに合わせて臨機応変なアレンジを加えたりした音色に遭遇できる可能性もあります。

基本的には楽譜に書いてある音の通りに演奏するクラシック音楽の場合でも、微妙な間の取り方や強弱の付け方など細かい音楽表現は毎回変化します。特に指先で直接奏でるクラシックギターは奏者の心境の変化が音に出やすいと言われます。

その時、その場だけの奏者と聴衆が一体となった空間を感じることは、会場に足を運んだ方だけが得られる特権と言えるでしょう。

CDのように同じ演奏は二度と聞くことはできませんので、その場限りのプレミアム感があります。
プレイヤー自身が編曲した作品をコンサートで演奏する場合には楽器を演奏したり楽譜の読める方であれば、いつもと違うアレンジに気づいたりするのも楽しみ方のひとつです。

特にバッハなど、長い音楽の歴史の中で多くの器楽奏者や編曲者が手がけて来た作品では、その違いや個性を堪能することは究極の愉しみと言って良いでしょう。

会場が生み出す独特な空気感

同じ楽器で同じ曲を演奏しても、会場の構造・お客様の人数・天気など、その時の状況によって、音楽の聴こえ方にも違いが生まれます。コンサート会場で音楽を聴く際には、会場が生み出す独特な空気感も意識してみると、より一層、楽器や音楽の素晴らしさを実感いただけることでしょう。

開演時間に遅れた場合、演奏中はロビーなどで待ち、曲間でホール内に入るようにする、咳やくしゃみはなるだけガマンする、ビニールや紙袋など音が出やすいものは気をつけるなどの周りの人への配慮はかかせません。

小声でのおしゃべりも想像以上に周りに聞こえていたりするものです。

また、小さなお子様連れの方の入場を控えていただく場合もありますし、入っていただける場合でも、泣いたり落ち着かない場合は、一旦客席から出てロビーなどで気分転換してから再度入場いただく場合もあります。

しかし、ピリピリと緊張した雰囲気を強要するようでは、せっかくの音楽も楽しめません。
会場に集まったみんなでコンサートを楽しめるように、臨機応変に他の人への配慮をしましょう。

昨今では、子ども連れコンサートも各地で開催されていますし、母子室や託児を設けた会場も数多く見かけるようになりました。
子どもさんと一緒にマナーや音楽の楽しみ方を学びながら、絵本を読むように音楽も共有できたらどんなに素晴らしいことでしょう!

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このように生演奏にはCDやインターネット音楽配信とは違って様々な魅力があります。

楽器にはたくさんの種類がありますが、やわらかい響きを楽しむことができるクラシックギター演奏はぜひともコンサート会場でプロの音色をお楽しみいただきたいと思います。

福岡で生のクラシックギター演奏を体感したい方は、すたじおGがご紹介するコンサート情報をご確認ください。