九州管楽合奏団

2015.5.10 

慣れない4日間が終わりました。

吹奏楽の中で演奏するのも、一曲だけエキストラとして出演するのも、アコースティックギターを弾くのも、指揮者の指示が英語なのも普段なかなか無い事でした。

「一曲だけアコースティックギターが必要だけど、楽譜に強い人を探している。」とクラリネットの原口晃二さんから連絡があって、スチール弦は弾いた事ないなあ、と一度はお断りしたんですが、何事もチャレンジだ!と気持ちを切り替えて、その日に入っていた別の仕事をピアノの緒方さんに代わってもらって引き受けた今回の仕事。指揮者で作曲家のヨハン デ メイさんからの要望でハープとユニゾンの部分は柔らかいサウンドでクラシックギター、盛り上がってリズムを刻むところはアイリッシュな雰囲気でアコースティックギター、と曲中に何度も持ち替えました。

 

楽譜中程より上の部分はwith HarpでEs-durなのでセーハの連続で左手がしんどかったです。完全にハープとユニゾンだったのでメロディーとのアジャストのタイミングがハーピストの田中祐子さんと微妙に違ってしまってご迷惑をおかけしてしまいました。最終的に本番では細かいところを神経質に田中さんに合わせるのではなくて、オーボエなりフルートなりのメロディーに合わせることに方針を切り替えた結果、ギクシャク感は減って全体的には流れは良かったのではないかなと思っています。

楽譜下の方のスラッシュ表記になっているところはアコースティックギターでコードを鳴らす部分です。コードネームが五線譜の下に書いてあって、マイナーコードは小文字になっているので最初はちょっと見にくかったです。2本のギターを持ち替えるために3日間のリハーサル、本番とハーキュレスのギタースタンドを2本持ち込んでイスの両側に置いて結構テンポが速くて8小節しか休みがないので手早く取り替えました。

今回のためにお借りしたアコースティックギター。本番前日のリハ会場の宗像ユリックスのステージに落としたのかピックを紛失してしまいました。クラシックギターではピックは使いません(p,i,m,aそれぞれの爪がピックみたいなものです)から、使い慣れてないものに意識がいってなかったのでしょうか。もう夜で楽器屋さんも空いてないし困りましたが、楽器ケースに入っていたそのピックは吹奏楽のフォルテの中で聞こえるようにかき鳴らすにはちょっと柔らかいなあ、と感じていたのでべ○◯電器の会員カードを半分に切ってピックの代わりにしました。大きくて目立つし失くさないでしょうし、二つ出来たので良しということにしました。 

帰宅してケースを開けてみると表面板に白い粉が。

 

会員カードが文字通り身を粉にして働いてくれた証です。失くしたと思われていたピックは本番終わって帰宅した際に自宅の駐車場で発見されました。前日リハから約1日を駐車場で過ごした模様。

本番当日の会場はアクロス福岡シンフォニーホール。先月の九州文化塾に続いて今年2度目のアクロス。今回はちゃんと演奏会仕様。
  

当日午前中のゲネプロ(ゲネラルプローベ、通し稽古)の様子。と言っても通さずに部分練習でしたが。降り番の間に舞台袖からこっそり一枚。
  

吹奏楽にギターなんて普通は入らないので楽器的にはアウェー感バリバリだったのですが、共演したことがあったり、一緒のコンサートに出演したことがあるプレイヤーが結構たくさんいらっしゃって、声をかけてくださったので寂しい思いをすることはなくありがたかったです。

  
やっぱり知っている人の顔を見つけるとホッとします。(私にとっての)リハ初日、パピオビールームのロビーで最初に見つけた知り合いはパーカッションの関家さん、村岡さん、岩崎さんでした(今回の曲目ではパーカッションが大活躍!)。リハが進むにつれて知り合いがたくさん居ることに気づきました。

楽器的に私と同じ境遇だったのがアコーディオンの木下さん。私は前半の2曲目だけ(だからアンコールも乗らなかった)、木下さんも後半は降り番だったので楽屋で色々とお話しさせていただいて仲良くなりました。

この素敵なサックスはフォーレ音楽院の斎藤先生のもの。フォーレ音楽院の講師コンサートにフルートの深見さんと2度出演させていただいたお陰で斎藤先生とは面識があったし、本番ステージ上で配置が近かったのでサックスパートの皆さんとはお近づきになった気がしています。
  
(こちらが一方的に^^;)精神的にとてもお世話になったサックスの安藤さんと、終演後にパシャリ!

 

安藤さんとは発足当時の福岡室内楽協会で数少ない男性メンバーということで親しくさせてもらっていました。九管には安藤さんがいるはず、と思ってなかったら今回のお仕事は引き受けなかったかも…

皆さんお世話になりました!

#19

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橋口武史のOn the Beat vol.20

  

今回はF.ソル特集!

セギディーリャ集よりまず一曲
苦しめるのはやめておくれ(F.ソル)
M.Sop テレサ ベルガンサ Gt.ホセ ミゲル モレーノ

CM明けにまとめて5曲
恋の牢獄に
想いだしておくれ、わたしのいいひと
墓の用意をしておくれ
どうして決心がつけられよう
娘と恥らい

ホセ ミゲル モレーノのソロで
アンダンティーノop.2―3(F.ソル)

再びセギディーリャ集より
もしもわたしの目が
レクイエムのセギディーリャ (母さま、お坊様たちは)
人を恋して、しかも
わたしを好きでいながら、ほかの男に
女たちとギターの弦は
わたしの目は、ついうっかりと

J.M.モレーノの奥さんがウンシージャさんというギター、リュートの製作家なので当然モレーノはその楽器を使っています、という流れから
ルネ フランソワ ラコート(1840)を使った演奏で
グランソロOp.14(F.ソル) Gt.福田進一

小学生の頃、東京文化会館でのリサイタルをNHKが放映したものをビデオに撮ってもらって、毎日のように見ていた(この後にブーニンのショパンコンクールが録画されていたので続けて見てました)セルシェルの演奏で
幻想曲Op.30(F.ソル)Gt.G.セルシェル

コンサート情報の後は、昨年オンエアしていた番組「クラシックルーム」のテーマ曲
エチュードOp.60-16(F.ソル)

vol.20のオンエアは

5/9(土)21:00

5/11(月)13:00

5/16(土)21:00

5/18(月)13:00

の4回の予定です。

オンエアー時間にこちらをクリックしたら聞けるはずです。

http://tunein.com/radio/FM-Karatsu-868-s210520/

iPhone,iPadなどのiOSの方はFlash非対応のため無料のTune in Radio こちらをインストールしてアプリ内から「FM からつ」を検索して聞いてください!

ご意見、ご感想、リクエストなどは

868@fmkaratsu.comまで

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番組のフェイスブックページ こちら
のコメントでもオッケーですので
是非お寄せ下さい。

オススメのドライビングミュージック、クルマの話もおまちしてます!

音楽の(玉手箱、ではなくて)宝石箱

ゴールデンウィークがスタートした4/29 (水)、福岡市早良区西新の西南学院大学内の博物館でソプラノ吉住さと子さん、フルート 松本優哉さん、尺八 山崎箜山(こうざん)さん、それに私 橋口武史のギターで「音楽のジュエリーボックス」というコンサートが行われました。

  

西南大学博物館はもともとは西南学院創立時から講堂として建てられたもので、来年の創立100周年に向けてどんどん新しくなっているキャンパス内で唯一の当時の建物として風格を感じます。

内部にはちょっと小型ですがパイプオルガンがあります。

    

肝心のコンサートの内容は、昨年のウェルとばたでのコンサートを少し手直ししてお届け。

私個人としては今回印象に残ったのはフルートの松本さんとのデュオのゴールドベルクのアリアと全員での蘇州夜曲。
アリアBWV988は松本さんからの提案。
リハの段階ではエトベシュが無理矢理ギターソロにした楽譜から上声部以外を弾いてましたが、オクターブ動かしてある所が多くて不自然だったので、結曲前日深夜にチェンバロの楽譜から書き換えました。
6弦=Dに落としたらそのまんま弾けました(^_-)
本番MCで「なかなか良かったので全曲やりたいですね!」なんて言っちゃいましたが、帰宅して確認したところ、変奏によってはもう一つ楽器が入らないとギターが忙し過ぎます>_<
こうざんさんの尺八⁈まあ、もう一本管楽器かバイオリンかが妥当かな。

無事にコンサートが終わって、打ち上げ会場に移動する途中にエフエムからつから電話が。先週ズッコケなことがあった代わりに生番組「夕方チャンス」に電話で出演することになっていたのです。
居酒屋の中ではうるさかろう、と思って外でイヤホンマイクで電話を受けていたので、Bamケースをからって大声で独り言を言っている怪しい人に見えたでしょうね。

みなさんをお待たせしてしまって、やっと始まった打ち上げは山崎さんの尺八講座などで盛り上がりました。

望遠鏡のように覗く吉住さんを冷静に見ているいつもクールな松本さん。

 

聞きに来てくださった皆さん、コンサートのお手伝いをしてくださったみなさん、共演者の皆さん、ありがとうございました!

#18

第5回長崎ギターコンクール

人に依っては連休がスタートしている⁉︎4/26(日) 13:30より長崎ギター音楽院サロンにて第5回長崎ギターコンクールが開催されました。

結果や途中の様子はコンクールの公式フェイスブックページ → 長崎ギターコンクールFacebookページ をご覧頂くとして、一審査員としての個人的な見解を書きたいと思います。

まず全体的な話として、コンクールの順位、結果というのは「絶対では無い」ということです。ほかの参加者、審査員、本人のコンディションなど、変動する要素はたくさんあります。コンクールはミズモノと言いますから。楽しんだ者が勝ちです(^_-) 楽しむためにどれだけ準備できたかという過程の方が大切ですね。

今回のコンクールについては、審査結果を見て不思議に思う方も多いかもしれません。単純に合計したものと最終の順位が違う人がいるからです。また、同点の人もいます。これはこのコンクールが採用している増沢方式という審査システムを説明しないといけません。

奇数人で構成される審査員それぞれは、全ての演奏者に対して1位から順位を付けます。「1位に該当する演奏がなかったなあ」とか「殆ど差が無いから3位が2人だな」とか「みんな頑張ったから全員1位だ!」というのは無しです。個人的には音楽に順位をつける事自体に無理がある気がしますが、心を痛めながら順位を付けます。

出揃ったら演奏者ごとに合計します。この合計した数字が少ない方がいいわけですが、審査員によって評価のバラツキが大きかったり、同点が出た場合にどうするのか、という問題が残ります。そこで隣接する1位と2位(場合によっては1位と3位も)、2位と3位、3位と4位…..を比較してどちらに多くの審査員が上位を付けたかを確認します。これは例を出して説明しないとわかりにくいですね。演奏者が11人(A,B,C,D,….)、審査員が5人(a,b,c,d,e)という設定です。

        審査員
aaaaaaaaa aa b c d e
演奏者Aさん 2 2 3 5 7 合計19
演奏者Bさん 6 6 4 2 1 合計19

合計は同点ですが、Aさんを上位に入れた審査員がa,b,cの3人、Bさんを上位に入れた審査員がd,eの2人なのでAさんを順位は上にする、ということです。

もう一例

aaaaaaaaaaaa審査員
aaaaaaaaaaaa b c d e
演奏者Cさん 8 8 8 3 4 合計31
演奏者Dさん 5 7 6 7 9 合計34

合計点で見るとCさんが上位になりますが、Cさんを上位に入れた審査員が2人、Dさんを上位に入れた審査員が3人なのでDさんを順位は上にするということになります。

これが増沢方式です。みなさんの熱演を長時間聞かせてもらった後に、断腸の思いで無理やり順位をつけて、この作業をするのはなかなかシンドイものがあります^^;ほかにも100点満点で点数をつける、などいろんな審査方法はありますが、どんな方法でも一長一短があります。芸術を審査するのは難しい、ということだと思います。

今回の審査は非常に大変でした。順位を提出する前の審査員室はうー、とか あーとか「困った…」とかそんな声で満たされてました。その通りに審査結果は複雑になり、合計点数を出すところまでは表計算ソフトにしてもらったのですが、増沢方式の各順位の比較に時間がかかり発表が遅れました。

今年は(も?)初めて演奏を聴かせてもらう人もいれば、昔から知っている人、普段レッスンさせてもらっているすたじおGの生徒さんなどいろんな参加者がいらっしゃいました。
私は精一杯ニュートラルな気持ちで「今、聞こえてきている演奏」を「(私が考えている)音楽的な基礎が演奏から聞こえて来るか」をベースにして70点スタートで採点します。何か「いいな」と思える魅力があればどんどん加点します。基礎が…という場合は大変残念ですが心を鬼にして減点します。100点満点方式でも1点しか差が付かないこともざらです。
ちなみに、その場限りの「ちょっとしたミス」はあまり気にしていません。人間ですからミスはします。ミスした後どうなるかでその人の「地力」のようなものが大体わかります。地力がある人の場合はミスが大勢に影響することなく音楽が前に進みます。
「その場限りのミス」と「普段から弾けてない」であろう音の間違いは一回の審査でも大体区別できると思ってます。音の理解の間違いは普段の練習でなるべく無くすようにするべきです。その作業が練習ですね^^;地力のある人はこの種の間違いが初めから少なく、解決法もいろいろ持っている(例:ホ長調だったら基本的にソは#なのだから、3弦の開放弦はあまり出てこないだろう、など)ので訂正も容易で、曲が早く、より良く仕上がるはずです。

その曲の一音一音に対する理解が深く、様々なものへの感謝と畏敬の念からくる信頼感があれば、演奏できる喜びが音から、仕草から滲み出てきて聞いている人を幸せにすると思います。
「音楽を演奏する」ということは聴いてくれている人の時間を奪うことですから、ほんのちょっとでもプラスな幸せな方向の気持ちに(する責任がある、とまでは豪語する勇気はありませんが)できるのが理想だと思います。

審査員はそれぞれの考え方で審査をするのでどういう点を重視するかで評価が分かれます。それで当然ですし、いろんな側面から評価するために複数の審査員がいるわけです。

私個人としての感想は、金賞一人、銀賞三人、銅賞四人、奨励賞三人、という印象です。同じ賞の中では差を付けきれないです。銀と銅の境目も曖昧ですが^^;

もう、全員「良く頑張ったで賞」ということにさせてください!

コンクール集合

虹と海のコンサートvol.103

4/22 今月のロビーコンサートはとてもいいお天気に恵まれました。 

  

コンサートの前にお昼ご飯を頂きました。おにぎり二個付きの麺定食。

  

コンサートの曲目は橋口武史のOn the Beat vol.19に合わせてタレガ特集。

アデリータ、ラグリマ、アルハンブラの想い出、アラビア風奇想曲、ワルツニ長調、エンデチャとオレムス、椿姫の主題による幻想曲。

あ、終わり二つはタレガの作曲ではないですね^^;

ギタリスト 橋口武史

IMG_3779

コンサートの後、15:00からのレッスンがキャンセルになったので空いた時間に久しぶりにファクトリーに寄ってみましたがお留守。あまりの晴天に1時間限定でドライブに出かける事にしました。呼子方面に30分で行ける所まで行って引き返そうという算段。結局呼子大橋まで着いたところで30min。

    

ドライブを1時間限定にしたのはエフエムからつの生放送番組、夕方チャンスに出演するためだったのですが、今月は最終水曜日が祝日のため虹と海のコンサートが一週早くなってたのを連絡し忘れていました….>_<  そのために出演は無しで挨拶してスタッフの皆さんと少しお話して、峠を三つ越えて予定より早く帰宅しました^^;

傾きかけた陽に山の陰影がクッキリの雷山。

 

#17

朝晩はまだまだ冷え込みますが、今日は朝から春の光がまぶしいよい天気ですね♪ そんな春の陽気もあり(?!)本日の虹と海のコンサートへは、会場に溢れんばかりのたくさんの方においで頂きまして、ありがとうございました。演奏して頂いたのは、おなじ…

Posted by 虹と海のホスピタル on 2015年4月22日